map meets Fumihito Taguchi
円盤店主・田口史人と話すのは楽しい。それは、確実な音楽知識や現場主義に依る部分も大きいけれど、それ以上にいつだって他人が考えないような無茶が、頭の中に蠢いているから。2010年の円盤ジャンボリーにmap nightを企画してくれた氏と共に、小田/田口/福田の小田福(おたふく)鼎談をば。今年で7年目(2010年)を迎える円盤について、自分の足で立つことについて、お金が寄ってこない理由について(笑)……いやいやほとんどはいつもの無駄話 だったりするわけだけど。いやぁ、面白かったぁ。【このインタビューは、2009年の年末に行なわれました】
小田晶房:もう7年くらい前だと思うけれど、円盤をやるにあたって、なんで高円寺でやろうと思ったの?
田口史人:こういう店を高円寺でやってダメだったらダメだろうなって思ったんだよ。
小田:最初は地元の相模原でレコ屋をやろうとしていたやん?
田口:最初は横浜でやろうかなぁと思ってたんだよ。でも現実的に考えたら、難しい。
小田:永田(一直)さんって、そのころそんなに親しいわけじゃなかったよね。
田口:いや、もうギラとかやっていたから。ちょうど永田が飲み屋をやってみたいって言ってて、俺もレコ屋をやろうと思っていたのがうまく合わさって。
福田教雄:二毛作でやろう、と。
田口:そうそう。
小田:ちょうどタハラをやめたころですよね。そういや、タハラを辞めたころに、一緒に酒を飲んで、レコ屋をやりたいって話を聞いたんだ。
田口:酒なんか飲んでないよ(笑)。
小田:いや、飲んでたって。俺がビール3本くらい飲んでいる間に熱燗1本みたいな感じだけど……。
田口:だから、熱燗って飲んだことないから(笑)。
福田:話を盛り上げるために作ってる作ってる。
小田:いや、そのころ「少しだけ飲めるようになった」って冷だったかもしれないけれど飲んでたんだって(笑)。で、タハラを辞めたっていうか解雇になったっていうか。
田口:そう。それで、永田と店をやろうって話になってすぐに見つけてきたんだよ。不動産屋1件目で今の物件見つけて。あそこ、場所の割に値段が無茶苦茶安いんだよ。だから数件、内見とか入っていたみたいなんだけれど、オーナーが「音楽好きなのか。じゃあ君たちに」って話になって、即決。
福田:人を見る目がない(笑)。
小田:なんだっけ、家にすごいオーディオがあるようなオーナーだったんよね。
田口:家に行ったことあるんだけれど、完全にオーディオ・マニア。オーディオを基準で作ってるような家なの。だから店をやるにあたって、「機材はいいものをいれた方がいい」とか言われて。実際、物件見つけて2ヶ月後にはオープンしていたから。
小田:本当に、よく貸してくれたよね、こんな人たちに(笑)。俺だったら絶対貸さない。喫茶店の居抜きだったの?
田口:元は雀荘。だからシンクとかは作って、喫茶店営業が可能なようにした。
小田:あのシンクって作ったんや! ずっと昔からあったかのようやね。でも最初は、毎日ライヴしていなかったし、音も小さかったよね。
田口:ライヴはオープン当初からやってたよ。でも、毎日じゃなかった。月、火はライヴなしとか。
小田:それが気付いたら毎日ライヴやって、ドラムとか入って。
田口:ねぇ(笑)。
小田:当初からずっとシリーズ・イベントをやっている人って、上野(茂都)さんくらい?
田口:あと日本口琴協会くらいかなぁ。代表の直川(礼緒)さんがやたら顔が広いというか、いろんな人を連れてくるからネタが尽きないんだよ。直川さんって、口琴が関係してれば何でもいいんだよ。音楽性とか関係ない(笑)。
小田:ライヴだけじゃなくって、トークみたいなのも結構やってるんよね。
田口:来年は、トーク・イベントが少し増えるよ。来年はオフノートのトーク・イベントを……。
小田:やるんや、オフノート(笑)。やっぱり神谷さんから離れられない!
田口:いや、神谷さんがいろんな人を連れてきてくれるんだよ。それだったらやりたいなぁって思って。
小田:神谷さんってなんであんなにいろんな人脈を持ってるんかな?
田口:やっぱりゴールデン街とか池袋で飲んでて、たまたま横に座った人が有名人だったりとかして、それを連れて来ちゃうみたい。
小田:でも、円盤を6年以上やってて、そこにいるってことに飽きてない?
田口:飽きてないよ、全然(笑)。
小田:うそぉ。飽きてるんとちゃうのん?
田口:飽きてないって。「円盤に飽きた」って言わそうとしてるな(笑)。
福田:小田さんは、なぎ食堂どうなの?
小田:正直……飽きてる(笑)。ちょうど2年だし。いや、もちろん、料理作ったり店をやってること自体は飽きないけれど、毎日同じ場所にいるってことに、少しだけ苦痛を感じることはある。ただ、いろんなことがあって、絶対やめないし、続けて行こうって思ってるけれど。

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