Tomoe Inoue and her frigile casio 『series1』on sale!!!

cn0028

Inoue Tomoe and her frigile casio 『series 1』【CD】  (cn0028)

販売価格(税別)
¥1,800
在庫状態 : 在庫有り

もし、世の音楽を区分するならば、歪(ゆが)んだ音楽と素直な音楽の2種類しかないのではないだろうか。どちらが素晴らしいかなんてまったくもって言えないのだけれど、鍵盤演奏家・井上智恵のソロ・ユニットである「Tomoe Inoue and her fragile casio【井上智恵と彼女の壊れやすいカシオ】」は、間違いなく「歪んだ音楽」だ。ただ、不幸にも(いや、幸福にも、か?)、そのメロディの親和性ゆえか、彼女自身のキャラクターが社会性があり過ぎるためか、その「歪んだ」部分よりも「ポップ」だったり「軽妙」だったりする部分が前面に響いてしまうのだ。しかし、耳を澄ませば聴こえてくるのは、音楽家として確実にどこか箍が外れた異物感、なのだ。

関西の濃厚な音楽土壌を肥やしに、その特異なクレズマー解釈が話題を集めたレディース・インスト・トリオ、イノウラトモエ。彼女たちは、惜しまれつつも2009年活動を停止、クラリネットと歌を担当していた浦朋恵は、昨年豪華なゲストを招いてソロ・アルバム『Rockin’ at the 1,000,000 Restaurants』を完成。そして、同バンドにてディストーションの効いたキーボードやアコーディオンを担当していた井上智恵は、シコシコとチープな宅録作品をwebやカセットにて発表。そんな楽曲集をteasiやゑでぃまぁこんの録音でも知られる稲田誠の手を借りて、たった一人で丁寧に再録音したのが、本作『series 1』だ。

当初発表されていたインスト曲には、イージーリスニングの御大イノック・ライトやMOOGモノの開祖ディック・ハイマンをアイドルに掲げる彼女らしく、チープな電子音に飛び道具的なエコーが加えられていたが、今回エフェクトは完全に封印。一度聴いたら忘れられない美しい旋律をただただ丁寧に、チープなリズムボックスとピアノ、そして音程に爆弾を抱えたカシオトーンだけで紡いでいく。8ビット時代のゲーム・ミュージック的なあまりにもシンプルな構成にまずは驚かされ、そのユーモラスでスムースな旋律に心くすぐられ、最後にはその底知れぬアイディアと音楽への深い愛情を確認すること必至の名品に仕上がっている。また、カセットMTR録音ならではの、オーバーロードでちょいとディストーションがかった音色は、時代の音楽好きにとってはたまらない刺激となることだろう。タイトルや楽曲名から匿名的な音楽と思わせようとしているが、その実、井上智恵の人肌のぬくもり(!)と音楽家としての狂いが漏れ出してしまってるのはご愛嬌。

井上はソロと同時進行にて、イノウラトモエのドラマー加納佐和子と稲田誠で井上智恵トリオとしても活動。また、大阪は天満の鉄道広告社ビルにて「鉄道広告社ビル2F社長室」において「軽音楽部」を運営。社長室アフタヌーンショウでのちょっとしたライヴや、湯浅学のレコード鑑賞会等の企画、カレー妻としてカレーを振舞ったりと、裏大阪を静かに支えている。まだまだ今回は『series 1』なだけに、この先何が飛び出すか、乞うご期待、である。

#4 by Tomoe Inoue and her fragile casio by mapup

Tomoe Inoue and her fragile casio『series1』
(compare notes cn-0028)
JAN:未定  2011.4.5発売  価格:1,890円(税込)

1. #5
2. #14
3. #7
4. #3
5. #4
6. #11
7. #6
8. #8
9. #10
10. #15
11. #12
12. #13
13. #9
数量