hop ken杉本くんについて

音楽に限らず、自分たちで「企画」をやる人が増えてる、ようだ。「ようだ」と書くのは、実はよく知らないから。よく知らないのに書くな、と思われるかもしれないが、まぁ、自分たちが二十歳やそこらのころに比べたら、やっぱり増えてるのは間違いないだろうなぁ。俺が初めて自分で企画したのは、高校生のころに地元の「公民館」とか借りきってやったりしてたなぁ(笑)。いやぁ、おっかしいなぁ。市民会館の小ホールとかね。そういや、その後グリフィンを結成するイノベ君(当時RIOTってバンドをやってた)とか、一緒にライヴの企画をやったりしてたなぁ。当時(もう25年以上前の話だ!)は、パンクとかニューウェイヴとかメタルとか、大阪郊外の田舎町ではごっちゃになってたもんなぁ。もう、楽しいなぁ。懐かしいなぁ。

でも、そんな時代でも、ライヴハウスのほとんどには「ブッキング担当」がいて、彼らの企画(と熱意)がそのハコの個性を作っていたんよなぁ。ただ、いつのころか、鶏と卵の話じゃないけれど、「ブッキングでカラーができる」感じが薄れていったのに伴い、自主企画がどんどん増えていった感じがする。「自分たちで何かやりたい!」って感じはとってもいいなぁとも思うんだけれど、やっぱり素人がやるわけだからいろんな問題も生じたりしてる模様。ま、ライヴハウスの方は、「自分たちでブッキングに汗を流したりあえてノルマ云々で面倒なことをしなくとも、自主企画で客が入る入らないにかかわらず安定した利益がもたらされる」っていう部分はアリなんだろうなぁって思うけれど。ただ、1点、友人でもなんでもない出演者に「ギャラは払えないけれど出てください」ってのはナシだと思うなあ。最近、そういう話をよく聞く。

ま、そんな自主企画の問題を言い始めても仕方ないか。自らの首も絞めかねないし(笑)。ただ、幾つもの自主企画団体みたいなのが出てきては消え出てきては消えしていったわけだけれど、自分たちが日本中で招聘イベントをやったりしていた関係で、気づくとずっと付き合ってるような、そんな人たちも結構いたりするのです。で、話はようやくタイトルにつながるわけですが、「HOP KEN」という名前で企画を続けている杉本くんという男がいます。

彼とは誰かの紹介で知り合ったんだよなぁ。トクマルくんの繋がりだっけかな? とにかく初めて会ったのは、ハセケンこと長谷川健一のリリース前のレコーディングライヴの時だったと思う。まだ大学生で来年卒業するかもって話だった。いろいろと話して、そのすぐ後に、トクマル君のライヴツアーに急遽大阪を入れ込もうってことになって依頼、それがたぶん杉本くんがやり始めた最初の企画だったと思う。

これが、トクマルシューゴ、popo、オニ(ex.あふりらんぽ)×モツ(ゑでぃまあこん、ex.RFD)、DJにサンローランって布陣にかかわらず、かなり厳しい入りだったとのこと。情宣が短かったってのもあるけれど、まだトクマルくんもそれほど話題になってなかったのかなぁ。いや、十分に人気が出てたころやと思うけれど、とにかく厳しかった。その後、トクマルくんが大阪でソールドアウトしたときに「借りは返しました!」と言ってたから、その入りにちょっと悔しかったんだろうなぁとも思う。また、手伝ってくれた杉本くんも、本当に入魂の企画だっただけに、やっぱり悔しかったんだろうなぁとも思ってる。

それから2年後、杉本くんは大学を卒業しているはずが、まだ大学生のままhop県という名称で幾つかの企画を進めてきた。 大きなので言えば、2008年のneco眠るの発売記念に伴った3日間のイベント、今はなきブリッジF.B.I.の企画再来のようなメンツによるライヴシリーズでちょっと人が知ることになったように思える。ただ、もちろん「企画が成功した」からと言って、収益的に成功したわけじゃない。なのに、なぜか「もしかしてhop kenに頼んだら客が入るかも」ってことで、杉本くんがやってること自体まったく知らずに、「大阪でこのアーティストのイベントやってください!」って言ってきたりするバカな輩も知ってる。ただ、彼はそんな面倒なことはせず、ただ、neco眠るやDODDODOちゃん、BIOマン、おとうたくん等々周りの友人たちや、本当に好きなミュージシャンたちの企画を丁寧に進めて来た。まぁ、もちろんそんなに成功してないだろうし、たぶん結構な赤字が出てるんだろうけれど。

そんな彼を信頼できるのは、基本ひとりでやってるから、だったりする。もちろん、イベントをする際には、たった一人ではできないから多くの友人たちの手伝いを必要とするんだろうけれど、 責任は一人で、ってところ、そして手伝った音楽家たちとの関係がずっと続いている、というところ。多くの企画団体とか乱立するけれど、その多くは「青春時代の思い出」として「あぁ、俺たちやりきったね!」ってところで完結してしまう人たちも少なくない。それが悪いわけじゃないけれど、それだったら人と関わることをやらなくてもいいのになっていつも思う。

結局そこに出演する音楽家たちの人生において、そこはひとつの「通過点」でしかなくって、 そこからまだまだ(永遠に)続いていくわけで、だからこそ、その「通過点」がもしかして「分岐点」になってくれれば面白いのにっていつも思う。で、たぶん杉本くんがやってることは、音楽家にとって「分岐点」になるようなことが多かったりするのが興味深い。で、そういう風に感じさせてくれる人は少ないなぁって思ったりもする。

と、言う訳で、今回、またまた杉本くんに関西でのライヴ企画をお願いしちゃいました。先ほどからまた2年後、知りあってから4年は過ぎて、杉本くんはまだまだまだ大学生なんだけれど(えーーー!!!)、「うつくしきひかりを関西で見たい」とうっかり書き込んじゃったことでこんな面倒を背負い込むことになったわけです(笑)。いや、きっと面白いものになるのは間違いないと思うんだけれど、どうだろ。

先に書いた「トクマル君の初めての大阪興行(残念な結果)」とか見たかったなぁって思った人もいるでしょ?  でもそれを見たかったって思うよりも、これから何かが起ころうとする瞬間が、今日明日、また行なわれようとしておるわけでございます。後で「残念!」と言う前にぜひぜひ足をお運びいただければ幸いでございます……と書いた時点で、既に大阪のイベントは始まっちゃってるじゃないですか! でもまだまだ間に合います。ぜひぜひ、遊びに来てください! あとね、当日と前売りを同じ値段にしたいっていうのは杉本君の考え。その感じ、よく分かるんだよなぁ。ふらりとあそびに来てほしいっちゅう感じなんよね、きっと。

HOP KEN supported by map presents うつくしきひかり2デイズ

2011年11月13日(日)
会場:大阪南船場 地下一階の四階
出演
うつくしきひかり
[ナカガワリサ(ザ・なつやすみバンド)+ MC sirafu(片想い,ザ・なつやすみバンド,cero,etc)]
DODDODO
森山ふとし
・DJ腹八分(DJごはん&栗原ペダル
前売/当日 1800円
OPEN/START 15:00
2011年11月14日(月)
会場:神戸 塩屋旧グッゲンハイム邸
出演
・うつくしきひかり
たゆたう
音響:西川文章
共催:塩屋音楽祭
前売/当日 2000円
OPEN 19:30/START 20:00