横川理彦、大いに歌う

昨年の9月、1ヶ月近くにわたって繰り広げられた「pop underground showcase2012」。同イベントの中でも、最も異色かつ予想を裏切ったライヴのひとつが、横川理彦+船戸博史DUOでした。

「横川さんって、名前は聞いたことがあるんだけれど、実際観たことがなかった」お客様やミュージシャンたちからも、氏が紡ぎだす特別なメロディ、そして洒脱なMC、加えもちろん美しくポップな音世界に対し、1曲終わるごとにどんどん歓声が大きくなり、本当に自然にアンコールが求められるという素敵な展開になったことは忘れられない瞬間です。

具体的に横川さんがどんなミュージシャンかといえば、前回のライヴの時にたっぷりと書いたからこちらを参考にしていただければなのですが、とにかく作り出す音楽の幅が広すぎて、なかなか「こんな音!」と説明することが難しい。とは言え、音楽が難しいかと言えば全然そんなことではない。

で、そんな横川理彦さんは、最近は小西健司さん、成田忍さんとの4-Dはもちろん、エレクトロニクス系の演奏を中心に行なうことが多いわけですが、先日の船戸博史とのデュオでも聴かせたように、テクニカルなヴァイオリンを含めた生楽器の演奏こそが本当に素敵で、加え、即興で作り出していくそのポップな歌世界こそ、横川さんの真骨頂とも言えるものだったりするのです。

で、横川さんの歌が大好きな船戸博史が重い腰をよっこらしょと持ち上げて、船戸博史企画にて、横川さんの生音を中心としたライヴが決まりました。この2人に加え、もう1人……横川さんの音楽を20年近く前から支え、一瞬一瞬の間をリズムとして描き出す異才・外山明氏とのトリオでの演奏なのです! うわー!  やったー!

船戸博史と外山明さんは、円盤ジャンボリー等での「ふちがみとふなとと外山」で聴かせた、とんでもない奇跡のバランスで知っておられる方もいるはず。円盤からリリースされているライヴDVDでその姿を見ることができますが、実はあれ、サウンドチェックで1度合わせただけのライヴなのです。それなのに、何ですかね、あのハマリっぷりは。優れた音楽家の気合ってのは、あそこまでとんでもないことができるんだってことが分かります。

で、横川理彦+外山明+船戸博史のトリオ、このトリオでの演奏が普通で終わるわけがない。本当に何が起こるかわからないけれど、とにかく中心に据えようと考えているのは、横川さんの「歌」ということになると思います。タイトルである「横川理彦、大いに歌う」が果たして実現されるのか? どうなのか? 昨年のデュオで聴かせた「火を点けて」のようなポップな歌もの、そしてCD-R三部作のラスト『Voice』で聴かせる声を楽器として用いる手法が、船戸博史+外山明という現在の日本において、ある種の頂点とも言えるリズム隊(でもこの2人はリズム隊って感じがどうしてもしないんですが……)がどう対峙していくか、もう、聴く前からドキドキでございます。また、こちらのサウンドは、ホンタテドリ、かえる目でもおなじみのサウンド・デザイナー宇波拓がエンジニアとして担当、加えこの月はキチムさんに田口製作所のスピーカーが常設されているので、より生々しいサウンドが期待できると思います。

あえて対バンはナシで、2セットくらいの感じでゆっくりじっくり堪能していただければ幸いです。 なぎ食堂のご飯も、まぁ、賑やかしに出しますですよ! 

予約は>>>コチラから

あと横川さん関係で、もしかして近いうちにビッグ・ニュースを出せるかも、どうかなー?

いやぁ、個人的には若い音楽家にこそ聴いてほしいと思う特別な音楽、是非!